
Black Work|ブラックワーク刺繍とは

ブラックワーク刺繍とは?
ブラックワーク刺繍は、
白い布に黒い糸で模様を描いていく、
ヨーロッパに古くから伝わる刺繍です。
布目を数えながら、
直線や斜めの線を組み合わせ、
幾何学模様や植物などの美しい模様を描いていきます。
黒一色で刺された模様は、
シンプルでありながらとても繊細。
同じ模様を繰り返したり、つなげたり、
少しずつ広げていくことで、
何もなかった布の上に
美しい模様が現れていくところも、
ブラックワーク刺繍の魅力です。
ブラックワーク刺繍の歴史

白い布に黒糸で描く、
静かな模様。
この刺繍には、500年以上の歴史があります。
起源は中東の幾何学文様にあるとも言われ、
シルクロードを渡り、
15〜16世紀のヨーロッパへ。
スペインの王妃、キャサリン・オブ・アラゴンが
イギリスへ伝えたと言われています。
当時、白い襟や袖に黒糸で刺繍を施したドレスが
流行し、上流階級の装飾として
人気を集めました。
16世紀、イングランド王ヘンリー8世の
宮廷画家として活躍した
ハンス・ホルバインの肖像画にも、
美しい黒糸刺繍が施された衣服が描かれています。
ブラックワーク刺繍でよく使われる
「ホルベインステッチ」という名前も、
この画家の名前に由来しています。
やがて時代が移り、
暮らしの中の手仕事として
広がっていったブラックワーク。
過去と今が、糸でつながるアート。
それが、ブラックワーク刺繍です。


ジェーン・シーモアの肖像(1536–37年頃)
ハンス・ホルバイン(子)
袖口にはブラックワーク刺繍が描かれています。
Public Domain / Wikimedia Commons

世界の幾何学模様の刺繍に惹かれて

日本|こぎん刺し
ウクライナ|ヴィシヴァンカ


モロッコ|フェズ刺繍
世界を見渡してみると、さまざまな土地に、
美しい幾何学模様の刺繍があります。
日本の刺し子やこぎん刺し。
ウクライナの民族衣装
ヴィシヴァンカに施される刺繍。
モロッコのフェズ刺繍。
スウェーデンの伝統的な黒糸刺繍「Svartstick(スヴァルトスティック)」
国も文化も違うのに、
布と糸から生まれる幾何学模様を見ると、
ワクワクします。
ブラックワーク刺繍との出会いから、
ウクライナ刺繍のヴィシヴァンカにも
興味を持つようになり、
世界のさまざまな刺繍へと
興味が広がっていきました。
「この模様、素敵だな」
「どうやって刺しているんだろう」
「こんな模様もあるんだ!」
私はきっと、
ブラックワーク刺繍だけではなく、
「糸で描かれる幾何学模様」
そのものが好きなのだと思います。
ひとつ知ると、
また新しい模様に出会う。
世界の幾何学模様の刺繍への興味は、
今も尽きません。

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行って、戻って。模様を描くホルベインステッチ
ブラックワーク刺繍でよく使われるのが、
ホルベインステッチです。
布目を数えながら、
まず一方向へ進み、折り返して、
行きに刺さなかったところを埋めながら
戻ってきます。
そうすると、
一本の線だったものがつながり、
ひとつの模様になります。
ひと針ずつ進んでいるだけなのに、
気がつくと美しい幾何学模様が現れている。
私は、この過程がとても好きです。

ひと針ごとに心が整う“私時間”

ブラックワーク刺繍は、
布目を一目ずつ数えながら刺していきます。
次は何目進むのか。
どこで曲がるのか。
今、どこを刺しているのか。
目の前の一目に意識を向けているうちに、
頭の中をいっぱいにしていたことから、
いつの間にか少し離れて
静かになってきます。
生徒さんからも、
「無になれる」
「集中した!」
「スッキリした」
そんな声をいただくことがあります。

私は、この時間を
「刺繍瞑想」
と呼んでいます。
何かを上手に作るためだけではなく、
誰かと比べるためでもなく、
ひと針、ひと針、
自分のペースで刺していく。
完成した作品だけではなく、
刺している時間そのものが、
心を整える“私時間”になる。
それが、
私がブラックワーク刺繍を好きな
大きな理由のひとつです。

刺繍と人生
布目を数えていると、
間違えることもあります。
「あれ? 合わない」
そんなときは、
間違えたところまで戻って、
またそこから始めればいい。
時には 戻れないほど間違えていることも。
でも、それもいい経験だなと
そのまま 進むこともある。
急がなくてもいい。
完璧じゃなくてもいい。
一目ずつ、自分のペースで進めばいい。
そんなところも、
どこか人生と似ているな、
と感じることがあります。
To.To.Noëlのブラックワーク刺繍
To.To.Noëlでは、
ブラックワーク刺繍を
難しい技法として覚えることよりも、
まず「刺すことを楽しむ」ことを
大切にしています。

最初は、
シンプルなぐし縫いから。
布目を数えることに少しずつ慣れたら、
ホルベインステッチへ。
小さな作品を仕上げながら
一つずつステップを
積み重ねていきます。
オリジナルメソッドで
お伝えするようになってから
これまで
本を見て独学でやってみたけど
うまくいかなかった人も
初めてブラックワーク刺繍をやった人も
中学以来 針を持っていなかったという人も
「私にもできた!」
「もっと刺したい!」
とパッと輝く笑顔が
私のモチベーションです。
トトノエルのブラックワーク刺繍
心が整う私時間をご一緒に

ブラックワーク刺繍の道案内
ここまで読んでいただき
ありがとうございます。
ラックワーク刺繍を
やってみたい。
でも、
「初めてだけど、
どこから始めたらいい?」
「少しやったことはあるけれど、
もう一度基礎から?」
「基本はわかるから、
もっといろいろな模様を楽しみたい」
「ホルベインステッチを、
もう少しきちんと学びたい」
同じブラックワーク刺繍でも、
今いる場所や、
これから楽しみたいことは
人それぞれ違います。
だから、
「私は、どこから?」
に答える、
小さなブラックワーク刺繍
道案内を作りました🪡
いくつかの
簡単な質問に答えていくと、
今のあなたに
合いそうな入口を
ご案内します。
初めての方も、
以前どこかで
習ったことがある方も、
まずは気軽に
試してみてくださいね。
